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銀河鉄道沿線-秋の軽便鉄道-

「ああ、りんどうの花が咲いている。もうすっかり秋だねえ。」

カムパネルラが、窓の外を指さして言いました。線路のへりになったみじかい芝草の中に、月長石ででも刻まれたような、すばらしい紫のりんどうの花が咲いていました。

「ぼく、飛び下りて、あいつをとって、また飛び乗ってみせようか。」

ジョバンニは胸をおどらせて言いました。

「もうだめだ。あんなにうしろへ行ってしまったから。」

カムパネルラが、そう言ってしまうかしまわないうち、次のりんどうの花が、いっぱいに光って過ぎて行きました。と思ったら、もう次から次から、たくさんのきいろな底をもったりんどうの花のコップが、湧くように、雨のように、眼の前を通り、三角標の列は、けむるように燃えるように、いよいよ光って立ったのです。

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